フケかゆみを抑えるシャンプーなんて、どれも同じようなものだと思っていませんか?
私もそう思っていました。
でも最近はシャンプーの成分も色々あって、フケかゆみに特化したものも多いのです。商品には成分の組み合わせや単体で使われていたりしています。
そんな多くの成分の中から今回ご紹介するのは、薬用シャンプーの有効成分として古くから使われている成分「ピロクトンオラミン」です。
薄毛の原因となる、皮脂の過剰分泌を抑えてくれる成分として、長年使われている理由には、それなりの効果があったといえるのではないでしょうか。
ピロクトンオラミンとは
ピロクトンオラミンは殺菌薬として用いられる有機化合物で、ピロクトンとエタノールアミンから形成される塩のことです。
クラリアント社が商品名オクトピロックスとして販売しています。
細菌のほか真菌(カビ)に対しても優れた抗菌効果があり、フケやかゆみを防止する目的で、薬用シャンプーや育毛剤などの有効成分として、化粧品には防腐剤として配合されています。
ピロクトンオラミンが効果的なのは
とくに皮脂の過剰分泌による頭皮のトラブルに発揮しているのです。
人の体や頭皮には皮膚常在菌という皮膚の上に存在する微生物がいますが、正常な皮膚ではバランスがとれているので影響はありません。
ただ何らかの原因でバランスが崩れると、頭皮にはマラセチア菌というカビが増えてきます。
このマラセチア菌は皮脂を栄養にして増殖し、その過程でマラセチア菌は酵素を分泌し皮脂を脂肪酸にするため頭皮に炎症ができるのです。
わかりやすく、マラセチア菌をヤギに例えてみます。
ヤギは大地(頭皮)から生えた草(皮脂)をエサにし、糞(脂肪酸)を出します。
通常、糞はフンコロガシなどの糞虫が食べてくれるので大地はきれいに保たれますが、草が多いとヤギも大量の糞をだしますので、フンコロガシの処理が間に合わなくなります。その結果、大地は汚れてしまうことになるのです。
何か例えがきたなくなってすみません。
頭皮も同じように腐敗物だらけで炎症を起こしてしまっているのです。
もし皮脂が多い、頭皮が赤い、脂漏性皮膚炎、フケかゆみがあれば、マラセチア菌が増殖しているのかもしれません。
ピロクトンオラミンはマラセチア菌の増殖を殺菌作用で抑えるため、皮脂は過剰に分泌されなくなります。
また皮脂が酸化すると嫌な臭いを発しますが、ピロクトンオラミンの抗酸化作用で臭いも抑えられるのです。
と、こんなに強い効果を発揮する成分ですが気を付けなければいけないこともあります。
ピロクトンオラミン使用で気を付けること
まず、頭皮の乾燥によるフケかゆみの場合は症状が違うので使用しないでください。
それと抗菌・殺菌効果は増えすぎた菌を減らすには好都合ですが、他の必要な菌も一緒に減ってしまうと別のトラブルが起こることも考えられます。
また、人によってはアレルギーがでたり、頭皮が過敏になっていて合わないこともあります。
ご自身の体質や頭皮の状態、季節や皮脂の出かたなどでも判断されてみてください。
ピロクトンオラミンのまとめ
ピロクトンオラミンが入っているシャンプーでしたら、皮脂の過剰分泌のときはぜひ使ってみたいですね。
それには日頃から自分の体質や頭皮の状態を知っておくことが、前提になるかもしれません。
全てにOKとはいかないまでも、適材適所として採りいれてみたいものです。
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